18世紀の高地で、自分だけのウイスキー蒸溜所を育てる経営シミュレーション。
あなたは18世紀の高地、グレンモーヴの谷(架空の土地です)で小さなウイスキー蒸溜所をはじめます。手元にあるのは開業資金だけ。大麦を仕込み、銅の釜で蒸溜し、樽に詰めて — そこから先は、ただ待ちます。
この「待つ」がゲームの中心です。今日蒸溜した原酒は、3年たたないとウイスキーを名乗れません。本当においしくなるのは10年、20年先。最初の3年は、売るものが何もありません。開業資金をどう配分してその3年を越えるかが、最初の関門になります。
3年たった原酒は売れます。売れば現金が入り、設備を増やせます。しかしあと10年寝かせれば、同じ樽がずっと高く売れます。目の前の資金繰りと、10年後の価値。この綱引きが最後まで続きます。
しかも寝かせれば寝かせるほど良くなるわけではありません。飲み頃を過ぎた樽は価値が下がり、度数が40%を割れば商品にすらできなくなります。待ちすぎもまた失敗です。
樽は材・大きさ・何回目の使用かの組み合わせで、熟成の速さも飲み頃の時期も変わります。小さな樽は速く育ちますが蒸発も多く、大きな樽はゆっくり長く育ちます。中古樽は安いかわりにピークが何十年も先 — つまり「次の世代に託す樽」です。
組み合わせは決して飾りではなく、ピークの中心が15年から50年超まで動きます。何を何年後に売りたいのかを決めてから樽を買う、という順番になります。
当主には寿命があります。30年ほど経営すると代替わりし、息子か娘が跡を継ぎます。熟成庫の樽はそのまま次の世代へ残ります。自分が飲めない酒のために樽を寝かせる、という判断が現実味を持ってくるのはこのためです。世代ごとに気質(営業家肌、技術者肌、職人肌など)が変わり、得意な戦い方も変わります。
コマンドを選ぶと日数が進む、テンポの速いつくりです。ひと区切り(最初のウイスキーを売るまで)はおよそ15〜30分。腕試しの目安として、創業から25年で総資産3億Gなら堅実な蒸溜所、10億Gで谷の名士、25億Gで伝説のはじまりと考えてください。
じっくり遊べば100年、150年と続けられます。実際に何世代も続けているプレイヤーがいます。
ウイスキーの知識はまったく要りません。専門用語には辞典がつき、押せばその場で意味が読めます。むしろ遊んでいるうちに、樽やピートや飲み頃の話が自然にわかるようになるのがこのゲームの狙いです。